換気……ではなく歓喜せよ!

2021年1月4日

年末年始になるとよく耳にするあのメロディー……そう、ベートーヴェンの「第九」です。2020年はベートーヴェン生誕250年周年でもありましたが、皆さんはベートーヴェンや彼の第九についてどのくらい知っていますか?

ベートーヴェンはドイツの作曲家・ピアニストで、20代後半から難聴に苦しみ40歳頃にはほとんど全聾となりながらも、多くの楽曲を遺しました。

そんな彼が54歳のときに発表した大傑作が、交響曲第9番、通称「第九」です。その中でも我々が特に耳にするのは第4楽章の「歓喜の歌」で、シラーという詩人の書いた詩が歌詞として使われています。「抱擁と接吻を全世界に」「すべての人々は兄弟になるのだ」といった内容です。

 そんな第九が年末に演奏される慣例は第一次世界大戦が終わって平和を願う声が高まった頃にドイツのライプツィヒで始まり、日本でも第二次世界大戦後の1947年に日本交響楽団が年末のコンサートで演奏したところ観客たちの胸を打ち、以降「年末年始に第九」が定着したそうです。

 あの華やかな演奏の裏には、平和への願いが込められていたのですね。